塗装前のスレート屋根は全体的に色あせと黒ずみが目立ち、ところどころ苔も生えている状態でした。

幸いひび割れは見られませんでしたが、苔を放置すると屋根材のひび割れや雨漏りの原因につながるため、早めに塗装しておくと安心です。

なお、雨漏りが発生している場合やひび割れが多い場合には、築年数にかかわらず塗装工事だけでは不十分なことがありますので、別の対策もご検討いただくと良いですね。

次に、スレート屋根の塗装工事で重要な工程である下塗りを行います。

特に板金部分には錆止めを塗布することが必要です。
これは、雨や湿気による錆の発生を抑えるためで、錆びてしまうと板金の強度が落ち、屋根全体の寿命にも影響が出てしまいます。

錆止めをしっかり塗ることで板金が長持ちし、屋根の保護効果が持続するため、この工程は欠かせません。

続いて、スレート屋根に「パーフェクトクーラーサーフ」という下塗り材を塗布していきます。
こちらは日本ペイントが提供する、スレート屋根専用の下塗り材です。

下塗り材を使うことで、既存の屋根材と新しい塗料との密着性が向上するため、しっかりと浸透させながらムラなく塗り込むことが重要です。
この工程を丁寧に行うことで、仕上がりと耐久性がさらに高まります。

スレート屋根の塗装工事において、特に重要なのが「縁切り作業」です。
この作業では、屋根材の隙間を埋めている塗料をカッターで切断します。
屋根材の隙間は雨水の逃げ道となっており、塗料で塞いでしまうと水の流れが妨げられ、結果的に雨漏りの原因となることがあります。

この作業には手間がかかりますが、屋根塗装工事の中では欠かせない工程です。
なお、スペーサーを挟み込む方法もありますが、将来的にスペーサーが落下することが多く、弊社ではあまりお勧めしていません。