2019.09.30
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高槻市で瓦屋根からカラーベストへの葺き替え工事を行いました。
葺き替えで排出された瓦と葺き土の総重量は6トンに及びました。
屋根工事のために停めたダンプと瓦の荷重が土間と擁壁を崩したのかを検証した。
実際の現場の写真を見て下さい。
前面道路に立ってガレージを臨んで撮った写真です。
このお宅の接道はガレージの間口になります。
ガレージの間口が接道を果たし、その奥に家屋の敷地が広がる形状を、不動産業界では通称「旗竿地(はたざおち)」と呼ばれます。
ガレージ土間とは、コンクリートを打設して成形された平面空間の表面(地面)を土間(どま)と言います。
ガレージの左側には排水路が設けられており、一段低い排水路とガレージの段差を解消するグレーチングが覆われています。
このお宅はなだらかな丘陵地に建っていて、上の写真は、向かって左が川下、右が川上の地形上にガレージも築造されています。
右の写真は、排水路を反対側から見ています。
向かって左側の斜めの土手が、ガレージの地盤の土と表面の土間コンクリートを受け止める壁面が擁壁です。
屋根の葺き替え工事で排出される瓦と葺き土を積み込むために3トンダンプを入れたので、その荷重が災いしたのかどうかです。
ダンプカーの最大積載重量は様々ですが、屋根工事を行う現場に適合する積載容量のダンプを傭車します。
自家用車を格納することが出来るスペースのガレージには3トンダンプが限界で、それ以上のダンプは搬入できません。
3トンダンプの自重は3トンですので、瓦を満載すると6トンに達します。
普通自動車が1.5トン程度だとすると、4台分の荷重がガレージ土間に掛かります。
葺き替えで出た瓦を積んだダンプ6トンの荷重がガレージ擁壁を崩したのかが焦点です。
グレーチングをめくって崩れた擁壁の状態を確認して見ます。
排水路とガレージの段差は75センチあり、ガレージの地盤と土間コンクリートを受け止める擁壁はご覧の通り割れています。
ガレージ地盤とコンクリート土間の荷重を受け止める擁壁を見ますと、コーキング材が打設された痕跡が見えます。
屋根葺き替え工事のために3トンダンプを入れる前に、この擁壁は自家用車の積載荷重に耐えかねてひび割れを起こしていました。
それに気づいた施主様は、擁壁と斜面の境界にできた亀裂から雨水の侵入を防ぐためにコーキング材を充填したのです。
すなわち、瓦屋根の葺き替え工事をする前から、ガレージ擁壁と斜面には亀裂が入って崩れ始めていたことが判ります。
葺き替えのために剥がした瓦を積み込んだダンプの荷重も多少なりとも影響を与えたでしょう。
しかし瓦を満載にしたダンプが、ガレージ擁壁を崩すきっかけ、主たる原因ではないことが判明しました。
瓦屋根の葺き替え工事で配置したダンプの荷重で施主様にご迷惑をおかけしたことではなくて安堵しました。
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