2024.10.21
こんにちは!街の屋根やさん宝塚店、生クリームが好きな京谷です(*^^*)今日のブログは、加東市で行った「瓦屋根の銅板谷樋から雨漏りしている原因調査」という内容の記事を書いていきますね!!戸建てにお住まいの方で、今現在、雨漏りでお困りの方も多いのではないでしょうか?屋根や外壁は年数…
高槻市で台風21号の強風に運ばれた飛来物が激突し、モルタル外壁が広範囲に崩落しました。
強い衝撃を加えると硬質なモルタルでも割損することは想像の範囲を超えません。
しかしここまで崩落するには、相応の理由が隠されていました。
こちらの高槻市のお宅は屋根瓦が風に煽られて軒先マンジュウ瓦からめくれ上がり、平瓦がせりあがった状態まで損傷しました。
南西方向には建物がなく、空き地と田畑で開けていますので、日当たりや風通しが良い物の、強風時には風の通り道になります。
猛烈な勢力の台風は、街中の様々なものを舞散らし、舞い上がらせ、地上に落下するまで空中を運び続けたのだと思います。
南西方向からこのお宅へ出来ている風道を経路として、様々なものが吹き寄せられ、それが軒先の瓦や外壁に激突したのでしょう。
1箇所でもほころびが生じると、次々に損傷が進行しますので、屋根はご覧のような惨状に発展したと考えられます。
このお宅はモルタル掻き落とし仕上げをした後にリシン吹き付けをされた外壁で、一昔前はポピュラーな外壁様式でした。
崩落したこの壁面にも何か飛来物が当たったのでしょう。最初は小さい範囲でモルタルが欠損しただけでしょうが、被害は拡大しました。
下地のバラ板には隙間がありますので、そこに風圧が強い風が吹き込むと、内側から膨れ上がるようにして剥がされたと考えられます。
剥がれたモルタル片は下屋上、庭先などに散乱し、ご近所様の敷地にまで達していました。
新築から35年が経過していますが、阪神淡路大震災を経験するも、大きな被害に遭うことなく、今日に至っています。
大過なく至っていることはこの上なく喜ばしいことですが、屋根、外壁共に定期点検やメンテナンスをされて来ませんでした。
モルタル外壁は、外壁の木地に防水紙を敷き込み、ラスという細い金網をタッカーで打ち付けて、その上から左官して壁が出来て行きます。
左官で塗りあげられた表面は掻き落としという手法で仕上げに向かい、最後にリシンを吹き付けて完成します。
モルタルは、セメントに砂粒、小さな石粒を混ぜ込み、水を加えて練っていきます。コンクリート程強力ではないものの相当な強度を持ちます。
しかしメンテナンスをすることなく35年も経過すると、モルタルも脆い状態になっていたと考えられます。
晴れた日に伺った時に撮影した、別部分のモルタル掻き落とし外壁の表面を観察すると、黒ずんだ汚れが付着しています。
35年も経てばどんな外壁でも多少なりとも汚れが付着するものですので、考え方によっては気にするものではありません。
しかし黒ずみの原因を考える時、大気中の微粒子(工場排煙、排気ガス、砂塵など)が雨降りの時に付着する水垢も候補に挙がります。
水垢は、物体が水分に晒されても瞬時に流れ落ちると、そうそう付着することはありません。滞留時間が長いときに付着します。
このモルタル掻き落とし外壁の黒ずんだ汚れは、雨水に濡らされて、水分の滞留時間が長かった結果として生じています。
どの程度の事かは不明ですが、モルタル外壁は雨水を吸収していた可能性が極めて高いことになります。
濡れたモルタル外壁は、晴れた日に水分を蒸散し乾燥します。湿潤と乾燥を35年間繰り返してきたことで、モルタルが脆くなっていたのです。
どんな物質でも乾燥と湿潤を交互に繰り返すと、組成している成分の結合が弱くなりますので、劣化が進行します。
これがモルタル外壁を脆くさせていた犯人で、そこへ飛来物の衝撃が加わったので、広い範囲で崩落することになりました。
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