2024.10.21
こんにちは!街の屋根やさん宝塚店、生クリームが好きな京谷です(*^^*)今日のブログは、加東市で行った「瓦屋根の銅板谷樋から雨漏りしている原因調査」という内容の記事を書いていきますね!!戸建てにお住まいの方で、今現在、雨漏りでお困りの方も多いのではないでしょうか?屋根や外壁は年数…
高槻市で雨どいに台風の風災被害を受けた復旧修理工事です。
大屋根の雨どい修理には足場が必要ですが、屋根の葺き替えも伴っていますので足場があります。
梯子ではできない大屋根雨どいの復旧工事過程と、雨どいが破損した二次被害を見て頂きます。
高槻市でも台風21号の強風による被害は相当なもので、このお宅でも大屋根の軒樋、竪樋、下屋根の這樋などに多くの被害が出ました。
寄棟屋根の大屋根軒先に配置されている軒樋の被害総延長は、22.5mにおよび、竪樋へ流し落とす集水器3箇所も無くなっています。
台風の強烈な風圧で割損した後に引きちぎられた軒樋は、風に吹き飛ばされてどこかへ飛んでいき、確認時には欠損している状態を見たのです。
台風21号の猛威が収まってきたころ、施主様も自宅の異変を感じていたので外に出ると、近所では三々五々人々が片づけ作業に出始めていました。
自宅周辺に散乱している物の多くは樹木の枝葉ですが、いろんなものが混ざっているので、自宅の雨どいなのかどうかが判らなかったそうです。
寄棟屋根の軒樋には、4面の屋根から流し落とされてきた雨水が、4箇所の集水器を通じて竪樋に流し落とされて行きます。
竪樋によって1階までダイレクトに流し落とされる雨水もあれば、下屋根に沿うように角度を変えて、その軒樋に流し込まれ、再び集水器で地上に流し落とされる雨水もあります。
下屋根の屋根面に沿い、竪樋とエルボをジョイントしながら、下屋根を沿いながら軒樋に流し込まれる経路の雨どいを、這樋と言います。
屋根の表面を這うように設置され、スライドエルボなど自在に角度を変えて表面を這う直管の姿から、「這樋(はいどい)」と呼ばれます。
西側の下屋根の這樋は、割損して無くなっています。
南側で玄関上の下屋根では、欠損こそしていないものの、這樋は明後日の方向を向いています。
こちらのお宅はNational製の雨どいです。若い人は知らないかもしれませんが、現在のPanasonicはかつてNationalでした。
軒樋は半丸形状で、竪樋の太さは60Φです。集水器、リフォーム継ぎ手、曲がり、エルボ105°、縦継ぎ手、止まり、専用接着剤、ワイヤーがあれば修理できそうです。
集水器 → 新集水器パナソニックKQ5720
軒樋 → アイアン ハイ丸105KQ5140
継ぎ手 → パッチン軒継ぎ手アイアン ハイ丸用
継ぎ手 → アイアン ハイ丸縦継ぎ手KQ5830
曲がり → 105用90°(内曲がり、外曲がり共用)
エルボ → アイアン ハイ丸エルボ新茶105°KQ5530
止まり → アイアン ハイ丸止り新茶KQ5635
受け金具はメッキされた鉄製ですので錆びず、吹き飛ばされず残っていて、水勾配を付け直す必要もありません。
被害を受けずに残っている部分と新規雨樋材料との接続には多少の手間がかかりますが、長い区間の修理は早く進みます。
まずは隅に配置する「曲がり」の位置を正確に出し、コーナーまでの軒樋の長さを割り出し、定寸の材料を切断します。
曲がりのすぐ隣には集水器が付きますが、竪樋の鉛直上に位置すればよいのでスケールなどの測定道具さえ要りません。
ここまでの準備が出来たらパッチン継ぎ手(リフォーム継ぎ手)に接着剤を塗布して、新旧軒樋を接続します。軒樋のワイヤー固定は一旦保留です。
先に割れて無くなっている竪樋を集水器に接続します。
軒樋が固定されて自由度がなくなると、竪樋をはめ込みにくいからです。
集水器とエルボは爪を所定の切り欠き位置ではめ込み、集水器の自由首を回して切り欠き位置がずれると外れなくなります。
曲がりと新規軒樋も忘れずに接着剤を塗布します。
継ぎ目はテーパー構造になっていますので、きつく差し込むとほぼ外れません。
それに隅の「曲がり」の位置は両側から差し込まれた軒樋で固定されてしまいますが、それでも原則通り接着剤固定をします。
次は西面の長い軒樋の設置に入ります。定寸3600mmの部材を途中でパッチン継ぎ手(リフォーム継ぎ手)を使って接続するだけです。
南側の軒樋と曲がり、集水器の仮留めをして、西面最後の1本の長さを割り出すと1300mmくらいになります。
この1300mmを最後の1本とせず、中央に配置して、定寸3600mmを最後の1本とします。
軒樋の中央部分の水勾配はフラットに近いので、両サイドの2本を定寸とし、緩やかに曲げるように勾配をつける方が雨どいに負担が掛かりません。
あとはこの繰り返しです。南側、東側の軒樋、曲がり、集水器と竪樋の接続を済ませたら軒樋の復旧修理は完了です。
軒樋は受け金具の上に載っているだけでは風圧で浮き上がり、正規の位置からずれて脱落することがありますので、ワイヤー固定をします。
寄棟屋根の軒樋は屋根の全周囲に設置されています。このお宅の軒樋の半分強が風災被害を受けて割損し、無くなっています。
しかしワイヤー固定は屋根全周にしなければなりません。
なぜならワイヤーが相当に劣化しサビて切断している箇所も見られます。
固定用ワイヤーがこんな状態では、台風の風圧には耐えられなかったのです。
半周強も軒樋が吹き飛ばされたのは、劣化したワイヤーのせいでしょう。
もう35年も経っていますので目視と指触でも材質が解かりにくい状態ですが、なんとなく真鍮製にも思える色合いです。
普通は銅線かステンレスを使いますので、こんなにサビてボロボロになることはなく、銅線は緑青化すると腐食が止まります。
スチールの針金でも使ったのではないかと疑ってしまいます。
600mm間隔で受け金具と緊結していきますので、結構な分量があります。
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