ジンカリウム鋼板エコグラーニを今日から葺きはじめて行きますが、屋根材本体を敷き込み始める前に、いわるゆ「水切り板金」と呼ばれる部材を取り付けていきます。
まずは軒先の水切り板金である「スターター板金」を屋根全周囲にわたって取り付けていきます。スターター板金は唐草板金と同じ性格のものです。このときに注意しなければならないのが、屋根の頂上ラインに対して忠実に水平を出すことです。水糸や墨出しによる基準線を設けて、屋根頂上部の棟芯からの距離で判断していきます。これを怠っていい加減にすると、極端な場合は、斜めに葺き上がってしまい、不細工な状態になるからです。
そしてもう一点、実はこれが大きなポイントですが、昨日までに敷き込んだアスファルトルーフィング材の軒先部分を少し捲り上げて、先にスターター板金を設置して、その上にアスファルトルーフィング材を被せます。万一仕上げの屋根材エコグラーニの隙間から雨が侵入した場合、アスファルトルーフィング材の上を雨水が流れ落ちてきますが、その水分がスターター板金の下に潜り込み、野地板や垂木の先端部分を濡らし、毛細管現象によって屋根を構成する小屋裏の躯体を痛めてしまうことになるからです。