2024.10.22
こんにちは!街の屋根やさん宝塚店、生クリームが好きな京谷です(*^^*)今日のブログは、西宮市で行った「専門業者が行う、漆喰の剥がれが発生した瓦屋根の無料調査」という内容の記事を書いていきますね!!戸建てにお住まいの方で、今現在、漆喰の剥がれでお困りの方も多いのではないでしょうか…
午前9時の作業開始前にお施主様へ挨拶を致します。工事に必要な水道水と電気のご提供も申し入れまして許諾を頂きます。
そしてM様の両隣のお宅様と、裏側のお宅様3軒へも挨拶に伺いました。
M様がお住まいの住宅地は、高台の法地に立地していますので、屋根修理をしている職人さん方からは、下手のお宅は見下ろすことになります。
悪気はなく普通の屋根修理工事ですが、見下ろされる方々のご心境は穏やかならぬ場合もありましょう。
そのような失礼がないように下手のお宅様方にも挨拶を致します。
事前に調査をした私は把握しておりますが、屋根職人さん方は初めて来訪して工事に取り掛かりますので、お施主様と約束をした修理箇所を間違うことが無いよう指示します。
お施主様の敷地や前面道路を汚損することがないようにブルーシートで養生をして、道具類と漆喰を用意します。今回使用する漆喰は株式会社豊運の「屋根しっくい」という商品です。
この屋根しっくいは、セメント成分が配合されていますので、従来の純粋な漆喰よりも強力で長持ちする漆喰です。海千山千の屋根職人さんが信頼する漆喰は間違いありません。
漆喰を攪拌する専用のバケツに材料を入れて水道水を注ぎます。そして撹拌機で混ざりムラが残らないよう十分に攪拌します。
先週末の天気予報では雨の予報でしたが、今日は朝から雨は降っていません。
薄曇りで快晴ではありませんが、屋根の表面は乾いていますので、十分に屋根修理作業をすることができます。
穏やかな天気で地上ではそよ風程度ですが、屋根の上では時折強めの風を体感します。
浮き上がった漆喰や少々流出する葺き土を詰めていく土嚢袋(PP袋)はいとも簡単に吹き飛ばされます。
瓦葺屋根の表面はツルツルですので、勾配のある屋根の上では、漆喰左官ゴテなどの道具類も滑り落ちて行きますので、落下防止対策を講じます。
浮き上がっている漆喰を撤去すると、その漆喰や大棟内部の葺き土も滑り落ちて行きますので、金具で受け止めたバカ棒と瓦の谷の隙間には、土嚢袋(PP袋)を丸めて詰め込んでおきます。
このように屋根修理作業で発生する廃材が屋根を汚すばかりでなく、滑り落ちて階下の人に当たる事と、軒樋に土砂類が溜まって雨水を堰き止めて雨漏りの原因を作らないようにします。
屋根修理専用ハンマーで軽く打撃します。強く打撃すると健全な漆喰まで振動で浮き上がる可能性があります。
そして無理な力をかけずにゆっくりと漆喰を剥がします。
漆喰を剥がしますと大棟内部の葺き土もある程度は出てきます。
その掃き掃除を最後にしておくと、風で吹き飛ばされて、近隣様に粉塵でご迷惑をおかけします。
そうならないように、その都度ハケと塵取りで受け止めて土嚢袋に詰めて行きます。
屋根職人さん2人で作業を進めて行きますが、古い漆喰の剥がし役と、新しい漆喰の左官役に作業を分担するのは、このような配慮があります。
棟と平瓦の境目に漆喰が塗られている部分を面戸(めんど)と言います。
面戸の内部には棟瓦を安定させるために葺き土が盛られています。
葺き土は土だけでは強度が心配ですから、非常に細かく裁断された藁が混ぜ込まれています。
土を強化する骨材として藁が配合されているとはいえ、葺き土は水に洗われると痩せてしまいます。
面戸の面積はご覧の通りです。屋根全体の面積と比べますとごく僅かですが、緩やかな傾斜の屋根瓦に比べて切り立っていることが分かります。
少し離れて屋根を見上げると、漆喰が左官塗布された箇所は、結構よく見えるものです。その漆喰が乱雑に塗られていて、それに目が留まった時には悲しくなります。
お施主様がそんな思いをしないように、丁寧に漆喰を左官作業で塗布して行きます。
新しい漆喰は水と配合されています。古い葺き土を撤去すると大棟内部の葺き土が顔を覗かせます。その葺き土と新しい漆喰の含水率は全く異なるものです。
浮き上がってしまっている漆喰といえども、漆喰を撤去した内部の葺き土は乾燥しています。一方で新しい漆喰はつい先ほど水道水で攪拌されたばかりです。
それぞれの含水率が全く別物であることがお解かり頂けると思います。乾いているものと乾燥しているものが出合う場面です。
また密着しにくい理由は、異質な物質であることが大きく関与しています。異質な物質が結合するためには、両者をつなぎとめる仲介者が必要です。
コンクリートを構成する物質は、セメント、砂、砂利です。この3者を混合しても地上最強の建築物であるコンクリート構造物は出来上がりません。水が3者を繋ぎとめる仲介役をします。
これと同じ原理が新しい漆喰と30年前に盛られた葺き土との間に働くのが水分です。この水分が両者の仲介役をするには一定の時間がかかります。だからゆっくりと丁寧に左官作業で漆喰を塗りあげていく必要があります。
屋根職人道30年の職人さん2人が休憩なしに作業に取り掛かって、半日以上の時間を要しました。出来栄えはご覧の通りです。
健全な漆喰が残っている部分と、新しく左官塗布された漆喰の違いをご覧ください。これだけの違いが出来栄えから分かると思います。
これは仕上がった美観だけではありません。ゆっくりと丁寧に仕上げる意味は前段で感じて頂けたと思いますので、その機能性も完全なものになっています。
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