2024.10.22
こんにちは!街の屋根やさん宝塚店、生クリームが好きな京谷です(*^^*)今日のブログは、西宮市で行った「専門業者が行う、漆喰の剥がれが発生した瓦屋根の無料調査」という内容の記事を書いていきますね!!戸建てにお住まいの方で、今現在、漆喰の剥がれでお困りの方も多いのではないでしょうか…
さっそく屋根に上らせていただくと、屋根の剛性感が高いことがすぐに分かりました。軒先はオーバーハングになっていますから慎重に足場を確認します。
まずは体重をかけてみて軋むことがないかを確認しますが、安心感がありました。お家の躯体から屋根の下地が強い設計になっていて、瓦の設置も完璧であることがわかります。
ご依頼者のM様は、屋根工事業者に指摘された漆喰の剥がれを気がかりにされていました。瓦屋根には漆喰が詰められている箇所があります。
漆喰が詰められている箇所は、棟と平瓦の合端口(継ぎ目、接合部)の面戸、鬼瓦と棟瓦の合端口(継ぎ目、接合部)、軒先の雀口が一般的な箇所です。
ご依頼者のM様が気にされている漆喰が詰められている箇所の確認作業を進めて行きます。M様邸の屋根は3箇所の大棟と2箇所の下り棟が存在します。それぞれ順に見て行きます。
切妻屋根形状の大棟は5,100mmです。軒先からも漆喰の剥がれが目視で分かります。接近して確認すると、全ての漆喰が剥がれている訳ではありません。
縦流れの瓦葺屋根の北側は4~6列目、9列目だけの漆喰が剥がれていました。南側は3列目、4列目、8列目、9列目が剥がれていました。
こちらは一段低い切妻屋根形状になっています。大棟の長さは2,500mmです。南北の面戸を確認します。北側は異常なしで、南側は3列目、5列目が剥がれていました。西側屋根と中央屋根の重なり合う奥の漆喰も2箇所剥がれていました。
東側の屋根だけは寄棟屋根形状です。寄棟屋根はこのような形状をしています。
大棟だけでなく降り棟にも面戸がありますので、切妻屋根よりも面戸が多いことがわかります。
大棟と南側下り棟は異常なしで、北側の降り棟は2列目、3列目、5~8列目、10~11列目と鬼瓦の漆喰が剥がれて欠損している事が解りました。
お宅の正面は北側を向いています。北側の雀口面戸の漆喰は剥がれておらず、今もなお健全な状態でした。しかし東側と南側、西側の下屋の雀口面戸の漆喰だけは剥がれていました。
下屋根の雀口から雨水が侵入するほどの横殴りの雨が降ることは少ないので大屋根の雀口ほど深刻に捉えなくても良いかと思いますが、それでも長期間放置をしておくのは良くありません。
雀口から鳥獣類や昆虫類が家屋内部に侵入して、様々な害悪を及ぼします。ある日突然部屋の中でムカデが見つかったなど毒虫は危険です。
このお宅の瓦屋根は瓦桟工法で葺かれています。日本建築家屋のように屋根全面に葺き土を敷き詰められている瓦屋根ではなく、頑丈で軽い瓦葺屋根です。
瓦葺き屋根でも片流れ屋根でなければ、屋根面と屋根面の接合部分が存在します。その接合部分は棟と呼ばれる仕上げで屋根全体を形成します。
棟と屋根の平瓦の合端口(継ぎ目、接合部分)は、瓦の形状が異なっているので、隙間が生じます。その隙間から雨水が侵入してきますが、雨水の侵入を防ぐシール効果を発揮するのが漆喰です。
屋根面と屋根面の合端口(継ぎ目、接合部分)である棟は葺き土が盛られています。
その土が簡単に雨水で流れ出さないように防水している漆喰が剥がれていますと、内部の葺き土が洗い流されて棟が崩れて行きます。
屋根面と屋根面の継ぎ目に隙間が生じると雨水が侵入してきますので、やがて雨漏りすることになっていきますから、漆喰の剥がれを長期間放置しない方が賢明です。
このお宅の漆喰はナンバン漆喰と呼ばれる、従来の漆喰よりも強力な漆喰です。
従来の漆喰にセメント成分が配合されていますので、雨水で簡単に洗い流されることがない強度があります。
しかしその硬さは諸刃の剣でもあり、硬いものは脆いと言う特性を持っています。
ほとんどの漆喰は今もなお強固に固着してその役割を果たしていましたが、割れて剥がれ落ち、浮き上がっている箇所がありました。
この30年の間において、このような立派なお宅でも様々な揺れエネルギーが影響していたと思います。1995年には阪神淡路大震災もありました。
その余震と言われる震度4近い地震もありました。意外に思われるかも知れませんが、地震以外にも揺れるエネルギーは身近に存在します。
閑静な住宅街でも、風圧や地球の自転の影響を受けた、人々には感じない揺れエネルギーは建物を微妙に揺らしていますので、硬いナンバン漆喰は割れて剥がれ落ちてしまうことがあります。
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