2024.11.12
こんにちは!街の屋根やさん宝塚店、生クリームが好きな京谷です(*^^*)今日のブログは、加東市で行った「浮が発生しているアスファルトシングル屋根の無料点検」という内容の記事を書いていきますね!!皆さんは、アスファルトシングル屋根というのをご存じですか?アスファルトシングル屋根はア…
ブルーシートで屋根を覆ったあと、その重しに使う土嚢袋がないときに有効な即席技があります。
土嚢袋がないときでも、即席の土嚢袋を作ることが出来れば安心できます。その工夫技を実例から見て頂きます。
茨木市U様邸でも大阪北部地震の揺れに耐えることが出来ず、屋根に被害が出ました。こちらも和型の施釉瓦です。
昭和40年代から50年前半辺りまで、ポピュラーな瓦でした。私の実家の屋根も阪神淡路大震災までは、こちらと同じ瓦でした。
今や防災瓦やガイドライン工法が出ていますが、それ以前に葺かれた瓦屋根は、地震に耐えきれずしばしば棟が崩壊してしまいます。
U様邸も大棟が崩れている事が解ります。また西側ケラバの袖瓦がはみ出ています。
テレビアンテナは倒れていませんが、切妻屋根の大棟が崩れています。直下型の縦揺れ地震でしたが、横方向にも相当揺れたのでしょう。
熨斗瓦が落下したことが解ります。ベランダの波板の上に乗っかっています。大屋根から滑り落ちて、波板の上で止まったのでしょう。
軒先のマンジュウ瓦が割れています。棟の熨斗瓦が落下して行くときに弾んでしまい、当たり所が悪く角部から当たって行ったと思われます。
波板も割れていますので、ベランダの上に熨斗瓦が割れて落ちていると思われます。
しばらくの間はルーフィングシートが敷き込まれていますので雨漏りすることはないはずですが、劣化している場合は雨漏りします。
雨漏りも困りますが、瓦の下の葺き土が水を吸うと緩んでしまい、傾斜のある屋根でそれぞれの瓦が自立しにくくなります。
接着力を失った葺き土と瓦の重みは、軒先の瓦に集中しますので、持ちこたえられなくなると一気に崩れ落ちる怖さが残ります。
そこまで極端なことも少ないと思いますが、大きめの余震が来たら、あり得る事なので注意が必要です。
屋根の上でブルーシートを固定するには、強力なブチルテープを使います。U様邸の棟は大きく崩れているので、一旦取り除く必要があります。
棟の冠瓦や熨斗瓦、葺き土や漆喰を詰め込んで降ろすために土嚢袋が必要ですが、急遽駆け付けたために土嚢袋がありません。
そこで一工夫しました。KMEWの防水シート「ウォーターガード」は防水性が高いのに透湿性に優れ、そのうえ超薄型の優れものです。
これを1.2mでカットして2つ折りにします。折り目を強力ブチルテープで張り付けると、即席の土嚢袋が完成します。
これを10個作ると袋が出来上がります。この中に瓦類を詰め込んで、一杯になったら針金で口を縛ります。せっかくですから、これをシートのおもしに使うことにしました。
U様邸の屋根瓦は和型の施釉瓦で、表面に光沢があり、崩れた大棟内部から葺き土が散乱していて、輪をかけて滑りやすい状態です。
とても足場なしでは軒先の作業が出来ませんし、シートの上はさらに滑りやすくなっていますので、軒先の養生が不可能でした。
屋根瓦全体が30mmから50mm程度ずれていますので、ブルーシートで覆工できない部分は心配です。早めに瓦の葺き直しか、葺き替え工事が望まれます。
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