モザイクタイルと言われる種類のタイルで、磁器質の施釉タイルです。タイルのサイズは95mm×45mmで、厚さは7mmあります。

角部で使用する役物が３種類ありますが、タイル見本帳では２種類の紹介があります。標準曲がりは通常の角部で使われます。

屏風曲がりと言う役物は通称マグサと呼ばれ、直線的な上端部と下端部に使われます。サイズは平タイルと同じで角部が作られているだけです。

選択可能な色調は９種類あります。選択した色調のタイルは濃淡の差異があるものが同梱されていて、どちらかに絞ることが出来ません。

・焼き物特有の自然な色むらと色幅があります。

・濃淡２色が混合梱包されています。

・シートの紙と糊を除去してから目地施工を行い、タイル表面に残った目地は完全に除去して下さい。

・濃色のタイルは虹彩現象が目立つ場合があります。

・糊の除去、酸洗い時の注意、虹彩現象についてはお問い合わせください。

・目地材は同社の「アートブリックメジ」が使用可能です。

タイル表面の色調は釉薬をかけて窯で焼かれて決まります。色調は釉薬に含まれる成分が決めています。

色を決める要素は他にも多くあります。焼成時間、焼成温度、季節による窯内外の相対温度差、タイルの温度。

また土も完全に同じものではない場合があるでしょう。同じ産地の土でも人工製造できる製品のように均質ではないはずです。

窯の中でも位置によって火力も異なります。ロット№が同じでもタイルの色の一定化は難しいのです。

実際に他のメーカーのタイルのカタログを見てみましょう。採用タイルを決める時に取り寄せたものです。

色ごとに分けられていますが、同じ色のタイル見本が３枚ずつ貼付され、微妙に色調が異なっています。

家の外壁や内装のタイル仕上げのために、初めてタイル見本を見ると、どう解釈すればいいのか分かりません。

実際に、微妙に色調が変化している３枚の中から、希望の１枚に絞り込むものだと思う方もいます。

色調の違いはおよそこの３段階くらいあり、同梱される箱の一塊にはランダムに収められることになります。

どうしても色調を統一したいと考える場合は、施工に必要な量の３倍以上を買って選り分ける他ありません。

タイルには程度差はあれ、全く同じもの、同じ色を作り続けることは大変困難なのです。

ちなみにガルダのような艶消し調の仕上がりタイルは泥釉薬が使われているので、色調に変化が出やすいのです。

色調に変化が出やすいのであれば、それに逆らわず変化を取り入れ、モザイクを楽しめばよいのです。

名古屋モザイク工業のガルダで外壁補修をした実際の仕上がり色調です。

モザイク調は単一色で統一されるより複雑有機な印象を与え質感と高級感がでたと思います。