1階と2階の中間にある屋根を下屋という言い方をよくします。下屋も屋根であることに変わりはありませんが、大屋根のように立地条件や屋根の形状によってはほぼ全方向からの日射や風雨の影響を受けることはありません。
大屋根に比べて下屋は劣化があまりみられないことがよくあります。このお宅の下屋もかなり良好な状態でしたので、隅棟(下り棟)だけを積み直しすることになりました。
大屋根の棟と同じように棟瓦を止めつけている釘と面戸の漆喰にだけ経過年数なりの劣化が確認されました。釘は浮いている箇所もあり、ほぼすべて錆びています。
漆喰はほぼその防水機能を果たすことができないほど乾燥と収縮、半分以上が流出していますので、漆喰は詰め直しが必要です。