農機具の収納を目的とした農業倉庫の外装リフォームで、屋根と外壁の貼り替え工事を行います。
今回は、現在広く使用されているガルバリウム鋼板製の屋根と壁を採用します。
ガルバリウム鋼板は、鋼にアルミニウムと亜鉛を合金化した特殊なコーティングを施した素材で、このコーティングにより耐食性が大幅に向上し、長期間にわたって鉄部材を保護することができます。

住宅とは異なるリフォームですが、農業倉庫や工場などをお持ちの方には、ぜひ参考にしていただければと思います。

既存の波トタン屋根は錆がひどく、複数箇所に穴が開いている状態でした。
波トタン屋根のメンテナンス方法については、まず初期段階（3～5年）で屋根の汚れを定期的に取り除き、錆を早期に発見することが重要です。

中期（5～10年）では、錆が初期段階で見つかった場合、ワイヤーブラシで錆を取り除き、その後錆止めペイントを塗布します。

長期（10年以上）にわたって錆が進行し、穴が開いてしまった場合には、一部修復や部分的な取り替えを検討します。

今回のような大きなダメージが見られる場合は、屋根材全体の張り替えが推奨されます。いずれにしても、定期的な点検と早めの対応が、屋根の長持ちにつながります。

新しい屋根材としてリファイン ボトムフラットというガルバリウム鋼板製の屋根を葺きました。
この屋根材は波型の形状で、水上から水下まで一枚でつながっているため、つなぎ目からの雨漏りの心配がありません。

また、厚さが0.5ミリあり、従来の波トタンと比べてへこみに強いのが特長です。

新しい壁材には木目調のプリント鋼板を採用しました。
これは、ガルバリウム鋼板に木の質感や色合いを模したプリントが施された素材で、耐久性に優れています。

鋼板の強度を持ちながら、天候や摩耗にも強く、メンテナンスが木材に比べて容易で、腐朽や害虫の心配も少ないため、維持管理がしやすいのが特徴です。
また、デザイン性も高く、自然な木の美しさを持ちながら多様な色や柄が選べる点も魅力です。

本物の木材に比べるとコスト面でも優れ、自然な外観と高い耐久性・メンテナンス性を兼ね備えた外装を実現できます。

木目調のプリント鋼板は、ビスではなく釘を使って固定しました。

ビスの方が強度は高いのですが、木目調の外壁にビスを用いると目立ちやすく、美観を損なう可能性があります。
そのため、固定方法については事前にお客様と打ち合わせを行い、最適な方法を選ぶことが重要です。