2024.08.19
こんにちは!街の屋根やさん宝塚店、生クリームが好きな京谷です(*^^*)今日のブログは、川西市で行った「戸建てのモルタル下地の外壁塗装無料見積り」を行った時の様子を書いていきますね!!戸建てで外壁の塗装をご検討の方も多いのではないでしょうか?屋根や外壁は年数が経過すると、どうして…
コンクリートにも使われるセメント質のモルタル外壁も経年劣化で雨水を吸いやすくなります。
雨水を吸いやすい状態は、知らぬ間に柱や梁、桁などの躯体を蝕む内部漏水が進行する場合があります。
経年劣化してしまったモルタル外壁を放置した結果の罹災崩落が起きました。
罹災事例と共に、モルタル外壁を守るために、どのような対策工事をすれば良いのかを見て頂きます。
セメント素材が固まったモルタルは水分を吸収しにくい性質ですが、全く吸収しないわけではない点に留意が必要です。
モルタルは水を吸収しにくい素材ですので、奥まで到達するには時間がかかりますが、表面は微妙に吸収しますのでその影響を受けます。
コンクリートの一種である硬いモルタルでも、水分を吸収すると、他の物質と同じ症状が現れます。
干しシイタケは硬く収縮していますが、水に浸すと収穫したての時とほぼ同じ柔らかさと大きさを回復し、乾燥させると収縮した状態に戻ります。
乾燥と湿潤は、物質を伸縮させることが、干しシイタケからも解ります。伸縮範囲は狭いものですが、硬いモルタルでも同じことが起こります。
自然環境における乾燥と湿潤の中でモルタルが伸縮を繰り返すと、やがてセメント・砂粒・繊維質の結合が弱くなり始めます。
長い時間経過の中で、モルタル内部のセメント・砂粒・繊維質の結合が弱くなることで、遮水性能が落ちていきます。
昨年、台風が過ぎ去った直後に撮影したこのお宅の写真です。外壁が濃い色調の茶色に見える状態です。
その数か月前に撮影した状態がこちらの写真です。接近した状態の写真ですが、色調の違いは明らかです。
含水量によって物質の色調が濃淡の変化を見せることは経験から察することができます。
濃い色調にあると言うことは、含水量が多いことを示しています。
長年の間にセメント質のモルタル外壁は、雨水や大気中の水分を吸収し、晴れた日にそれを発散する過程を繰り返しています。
こちらのお宅は築35年が経過していますので、35年間それが繰り返されてきて、モルタル外壁が脆くなっていたのです。
猛烈な勢力の台風21号に見舞われたときに、飛来物がお宅の外壁に激突したことがきっかけになってしまったと思われます。
強風程度では飛びそうにない物までが舞い飛んでいた台風21号の通過中では、何がぶつかってきたのかは不明ですが、質量の大きなものか、硬質なものだったのでしょう。
飛来物がぶつかった瞬間に、脆くなっていたモルタル外壁の広い範囲が、ご覧の通り剥がれ落ちてしまいました。
セメント質のモルタル外壁が雨水を吸収するなんて想像もしない方が多いと思いますが、そうではない事が事実です。
長い時間が経過する程、乾燥と湿潤の中での伸縮が繰り返されますので、モルタルの結合が弱くなり、雨水を吸収しやすい状態になっていきます。
こうなる前にモルタル外壁に遮水性能を与える処置をしておけば、モルタル内部の成分結合状態を強固に保つことが出来ます。
そうすれば外壁の強度も落ちにくいと言うことになり、雨漏りや内部漏水の進行を憂うこともなくなります。
当時は掻き落としと言われるモルタル左官塗りをして、リシン吹き付け仕上げをする工法が主流でした。
しかしリシン吹き付け仕上げでは、完全な遮水性能がありませんので、仕方がありません。
そこで塗装によって遮水性能を補完する必要があります。
一般的な施工方法は、まずモルタル外壁にシーラーと微弾性フィラーを浸潤させます。
続いて仕上げ用塗料で中塗りと上塗りの2回塗装をします。
最初の「シーラー」と「微弾性フィラー」は重要で、下地のモルタルに染み込んで行きます。その上弾性力がありますので、モルタル成分を柔軟につなぎ留めます。
微弾性フィラーは、モルタル外壁と仕上げ用塗料の密着性を高めるのが狙いですが、上記のような効果も期待できます。
続いて仕上げ用塗料で中塗りと上塗りをすることで、3層の塗膜ができますが、適切なオープンタイムを守ることで、モルタルにがっちり密着した厚みのある1層の塗膜を形成します。
外壁の塗装は、いわゆる防水とは異なるものですが、正常な塗膜性能が保たれている限り、横殴りの雨水程度は十分に遮水します。
外壁塗装によって作られた塗膜が雨水を弾き流してくれると、モルタルに水分がしみ込むことはないので、雨後の外壁の色が濃くなることもなくなります。
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