2024.09.13
こんにちは!街の屋根やさん宝塚店、生クリームが好きな京谷です(*^^*)今日のブログは、尼崎市にお住まいの方から「ズレが発生している戸建ての瓦屋根への地震対策」というご相談を頂いたので、現地へお伺いした時の様子を書いていきますね!!瓦屋根にお住まいの方で、ズレなどにお悩みの方も多…
おいそれと登ることが出来ない屋根。屋根の異常は観察し発見しにくいものです。
震災被害に遭いブルーシートが架かる前には雨漏りして異常な状態である事は確かです。
ではどんな屋根修理工事が必要なのか、その判断根拠を実例から見て行きたいと思います。
少しの勇気と経験があれば、自宅の屋根に登ることが出来る方もいると思います。しかしほとんどの方は屋根に登って状態を見ることが出来ません。
屋根工事職人でも梯子をかけて屋根に登るには恐怖心が伴いますし、登り慣れている屋根職人でもその危険性は同じで変わりはありません。
しかし勇気と経験がある方でも、滅多に登ることがない屋根に登るのは、相当な危険が伴います。本当に自信がある方以外はやめて下さい。
私たちのような屋根修理工事業者でも危ない瞬間があります。梯子から屋根に乗り移る時と、屋根から梯子に乗り移る時がそうです。
梯子の掛け方が悪ければ、屋根に登る前に梯子が横滑りして大事故になります。首尾よく屋根に乗り移ったとしても、梯子が倒れて、降りることが出来なくなる場合があります。
また勇気を出して屋根に登ることが出来たとしても、屋根から降りる時には足がすくんで、梯子に体重を移すことが出来なくなる人もいます。
スライダーをケラバに架けて大屋根に登ります。すると屋根被害の実情が明らかに判断することができます。
茨木市のこちらのお宅の屋根は切妻形状ですので、屋根の中央の頂上に大棟が1本通っています。この棟が損壊していました。
切妻屋根は2面の屋根が頂上で追い当て(接合していること)られています。追い当て部分はどんなに精巧に瓦を加工しても隙間が残ります。
追い当て部分に出来る瓦の隙間を埋めて雨水を平瓦へ導く役割を果たすのが棟です。追い当てた瓦の隙間を葺き土で埋め、熨斗瓦を積み上げて紐丸で頂部を覆います。
この棟が損傷していますので、追い当て部分から雨水が入らないようにすれば、雨漏りを避ける応急処置ができます。
明らかに棟が損傷していることは一目瞭然で解りますが、平瓦や軒先のマンジュウ瓦、ケラバの袖瓦も必ずよく観察します。
何気なく見ているだけでは気付くことはありませんが、大棟から軒先方向を1列ずつ観察していくと、平瓦が水流方向で芯が通っていないことが判りました。
地震の揺れで平瓦も相当揺すぶられたのだと推測できます。このあと、手作業で平瓦の位置修正が可能かどうかを判断していきます。
ケラバの袖瓦を見てみると、20mmから30mm程度外側にはみ出している事にも気づきました。これは何を意味しているのでしょうか。
屋根の応急処置に3人で取り掛かりましたので、全員でケラバ袖瓦を押し戻そうと試みましたが、びくともしません。
およそ70㎡のこのお宅の屋根は、瓦と葺き土を合わせると、5,000kg以上の重量があります。
屋根の半面で2,500kgありますので、とても人力では動きません。
ケラバの袖瓦だけがずれているのであれば、修正が可能ですが、全体の平瓦がずれていると、手作業で動くはずもなく、葺き直しが必要な状態である事が判りました。
現在まで葺かれていた屋根瓦と葺き土を一度全部下ろして、もう一度葺き直す方法がひとつです。
次に現在まで葺かれていた瓦を再利用せず、瓦を全部新調する「葺き替え」もひとつの方法です。
「葺き替え」をするのであれば、瓦だけが選択肢ではなくなります。スレート材のカラーベストやガルバリウム鋼板製の金属屋根にすることも可能です。
近年では屋根の軽さと地震の揺れでずれにくい、カラーベストやガルバリウム鋼板に葺き替えられるお宅が多くなってきました。
屋根材の重量は重たいままですが、遮音性、遮熱性、耐久性、質感など、瓦屋根にはカラーベストや金属屋根にはない良さがあります。
また阪神淡路大震災以降では地震に強い防災瓦工法も生まれていますので、家に耐荷重性が確保されているのであれば、瓦屋根でも災害を受けにくくすることもできます。
採用する屋根材の特性を調べて理解し、どんな屋根工事をしていくのか、お客様とともに考えていくことになります。
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