加東市で軽量瓦を使用して屋根のリフォームを行う現場紹介

瓦屋根のリフォーム前に実施した無料調査では、2階廊下の天井が長年の雨漏りによって大きく剥がれてしまっているのが確認できました。

最近は特に大雨が続いたようで、雨漏りの症状もさらに悪化していたとのことです。

このように雨漏りをそのままにしておくと、被害が広がり補修範囲が増えてしまうため、できるだけ早い段階での対応が重要になります。

今回調査した瓦屋根では、内部の土が湿っていたこともあり、あちこちから草が生えている状態になっていました。
室内にはまだ被害が出ていない場合でも、屋根に草が生えているのは雨水が侵入しているサインです。

見つけた際は、できるだけ早めに専門業者へ調査を依頼されることをおすすめします。

今回は全面的な葺き替え工事を行うことになりましたが、状況によっては部分補修も可能です。
ご予算やご希望に応じて柔軟に対応いたしますので、気になる点があればお気軽にご相談ください。

古い瓦を処分して屋根下地を補強します

まずは既存の瓦と土を取り除く作業からスタートします。

築100年の建物部分では、屋根の下地に竹が使われていたため、こちらもあわせて撤去しました。

また、瓦の撤去作業ではどうしても土埃などが舞いやすくなりますので、工事の前には近隣の方々へ事前にご挨拶と説明をしておくことが大切です。

円滑に作業を進めるためのひと手間が、後々のトラブル防止にもつながります。

続いて、屋根の下地補強に取りかかります。

既存の下地はかなり傷んでおり、このままでは新しい屋根材を施工するには不十分な状態でした。

そのため、まずは垂木などの角材を取り付けて、屋根全体の骨組みをしっかりと補強します。

角材を用いることで、屋根面の凹凸（不陸）も調整でき、安定した下地づくりが可能になります。こうした下準備が、仕上がりの品質を大きく左右します。

補強した骨組みの上には、12ミリ厚の構造用合板をしっかりと張り付けていきます。

合板は角材にビスでしっかりと固定することで、強風や台風時にも耐えられる頑丈な屋根下地が完成します。

なお、合板には9ミリと12ミリのものがありますが、屋根のように耐久性が求められる箇所には、より強度の高い12ミリ厚の合板を使用するのが一般的です。

このようにして、築100年の古い屋根も、平らでしっかりとした下地へときれいに整えられました。

瓦を新しくすることももちろん大切ですが、その土台となる屋根下地の補強は、それ以上に重要な工程です。

葺き替えの見積もりを依頼する際には、下地補強の内容がきちんと含まれているかを事前に確認しておくことをおすすめします。

防水シートで雨漏り対策を行います

屋根工事で最も大切な工程の一つ、いわゆる「防水シート」の設置を行います。

瓦の割れやズレが原因で雨漏りしていると思われがちですが、実際には室内に雨漏りが発生する理由は、屋根下にある防水シートが劣化し破れてしまっているからです。

そのため、雨漏りを確実に修復するためには、防水シートの貼り替えが必須の作業となります。

軽量瓦のルーガを葺いていきます

屋根材が現場に到着したら、順に屋根の上へ荷揚げし、施工を進めていきます。

今回は、ケイミュー社のルーガ雅を採用しました。
樹脂や繊維を配合したセメント系の屋根材で、さまざまな特長を持っています。

たとえば、
・地震の揺れに強い
・飛来物への耐性がある
・色あせしにくい
・台風にも耐えやすい
・軽量である
といった点があげられます。

取り付けには、メーカー指定の釘を使用し、1枚につき2本ずつ確実に固定していきます。

軽量瓦を葺いた後の仕上げ作業

ルーガを使用する場合、棟部分には従来のように漆喰は使いません。

従来の瓦屋根では土を入れて漆喰を塗る方法が一般的でしたが、最近では漆喰の打ち替えなどのメンテナンスを避けるため、「乾式自在面戸」と呼ばれる強力な防水テープを使い、棟瓦を取り付ける方法が主流になっています。

また、棟瓦は屋根本体と同じ素材を使用しているため、色あせることなく長期間の耐久性が確保されます。

この屋根は入母屋造りの構造となっていたため、壁と屋根の接続部分に「雨押え板金」と呼ばれる仕上げ用の板金材を取り付けていきます。

屋根の端部にあたるケラバ部分にも、本体と同じ素材でつくられた専用のケラバ材を取り付けていきます。

固定にはメーカー推奨のビスを使用し、1枚ごとに3本ずつしっかりと打ち込んでいきます。

取り付け時にはラインが曲がらないよう、見た目も美しくなるように角度や位置を細かく調整しながら進めることが大切です。

加東市で軽量瓦のルーガを用いた屋根のリフォーム費用紹介