足場は仮設設備ですので、工事が終わってもお施主様の物にはなりません。尤も工事が終わって足場を残して帰られても困りますが。それ故に足場を架設する費用がどうしてももったいないように感じるのもうなづくことができます。それが人情というものです。
しかし平屋建てのお宅でも屋根の軒先ですら約3mもありますし、2階建てのお宅では約6mはあります。3mの高さがあれば、落下した人は死亡してもおかしくありません。
一般の方には決して勧めるものではありませんが、実際に屋根や外壁の高い位置に上ってみると、3mくらいで恐怖心が大きくなります。6mも上ると足がすくむ人もいるでしょう。人は本能的に危険を察知しますので、恐怖心が芽生えるのです。
上記の通り、作業員の身の安全を確保するために欠かせない仮設設備なのです。不思議なもので足場があれば安心感から3階でも4階でもあまり恐怖心が沸きませんが、足場がないと身動きが取れなくなる人さえいます。
恐怖心が邪魔をして人は通常の行動ができなくなります。うっかりミスや度忘れをヒューマンエラーと言う人がいますが、それはヒューマンエラーではありません。
人はとっさの時に考えられない行動をし、究極的に追い込まれる状況になると、意味不明な言動をすることがあります。これがヒューマンエラーなのです。危険な状態を改善しなければなりません。
危険を冒して施工すると、ベテランで腕利きの職人ですら、満足した仕上がりにならず、完全な屋根工事、外壁工事ができません。悪気なく異常な行動にすら気付かず、工事を納めてしまうのです。
足場を惜しみ脚立などを使って作業をすると、作業性が悪いのでかえって非効率になり、結果的に作業の進捗度が遅くなります。工事期間も長くなりますので、それだけ人件費が余分に発生するので、工事費用も高くなってしまいます。
労働安全衛生法の定めにより、2mを超える高所作業では、作業員の安全のために、足場を設ける事とされています。平屋だけのお宅でさえ、足場なしに作業をすると法律違反になるのです。
なぜ法律で規定しているのでしょうか。過去から現在に至るまで、高所から滑落したり転落して、重症を負い、時に後遺症を残してしまう。最悪では死亡事故を起こしてしまう建設従事者が後を絶たないからです。
数十センチの段差でも打ちどころが悪い場合は死亡事故につながりますので、2m以上あれば十分に死亡事故につながります。この道何十年のベテランでプロと言われる職人さんも、慣れているとはいえ、その命以上に大切なものはなく、その命も1つなのです。
足場があっても危険と隣り合わせであることには変わりがありません。危険を冒してでも病んでいる屋根や外壁を修理してくれる作業員さん方に対する篤い気持ちを持っていただきたいと思います。
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