6・18の大型地震は何を語る。地震への備えはどうすればいいのか
奇しくも6・18にまた大型地震が発生した
6・18は近畿地方の人々にとって記憶に新しい大阪北部地震の日です。
あれから1年・・・と在阪のテレビ局はこぞって報じていた矢先の被災でした。
相当な被害に遭い、結構な不便にも遭遇しました。そんな地震への備えを考えご紹介します。
大阪北部地震で起こったこと
大阪北部地震は午前8時前の強烈な揺れでした。地域によっては瞬間的に停電が起き、テレビから情報を得ることが出来ませんでした。
鉄道は緊急停止し、長時間車内に閉じ込められる事態になり、線路を歩いて最寄り駅まで移動した方もいたとか。
道路事情も悪くなります。信号が停電した地域では交通マヒも起きました。高速道路は通行止めの処置がとられます。
震源地の高槻市や茨木市では、停電が発生し、携帯電話やスマホの充電ができなくなりました。
水道管が破裂した地域では、上水道が蛇口からでなくなり、トイレを流すことが出来ず、飲み水さえ確保できない状態です。
ガスの供給が止まった地域も広い範囲で起きました。長い地域では7日程度ガスが出なかったそうです。
そして多くの家屋では瓦屋根に被害が生じ、外壁にひび割れが出来ました。外溝ブロックが崩壊、傾き、人命さえ奪われました。
地震への備えは基本に返りましょう
① | 家具の転倒、落下、移動防止対策を講じる |
② | けがの防止対策を講じる |
③ | 家屋や境界塀の強度を確認しておく |
④ | 消火器など消火器具を準備しておく |
⑤ | 火災発生の確認と予防対策をする |
⑥ | 非常用品を備えておく |
⑦ | 地域の危険性を認識しておく |
⑧ | 防災知識を身に着けておく |
⑨ | 防災行動力を高めておく |
①
家具が転倒すると怪我をするばかりか避難経路が塞がれてしまいます。突っ張り棒を入れておく、高い位置に重く大きなものを置かないようにしましょう。
②
ガラスが割れたり食器棚から飛び出した食器が割れます。慌てて逃げる時に足を切るけがを負います。スリッパや靴、懐中電灯を手元に置いておきたいものです。
③
平素から耐震診断を受け、強度が不足している塀などは修理しておくことが大切です。
④
地震に伴った火災発生は十分に考えられることです。消火器具類を事前に準備しておくことです。
⑤
地震に伴って火災が発生していないかを確認し、火災につながりそうなものの処置を速やかにすることが大切です。
⑥
非常用品は「飲料水、簡易食糧、携帯ラジオ、防寒衣類、マッチやライター、救急用具、雨具、簡易トイレ」などがあると、なんとか一時しのぎができるでしょう。
⑦
自治体の防災マップ、ハザードマップを見ておき、自分の住んでいる地域の危険度を認識しておきます。また近隣の広域避難所がどこなのかを確認しておきましょう。
⑧
新聞、テレビ、インターネットなどを利用して、防災に関する情報を収集し、その知識を身に着けておきましょう。
⑨
日ごろから防災訓練に参加して、身体防護、消火活動、救出活動、応急救護方法を身に着けておきましょう。
用意しておきたい防災グッズ
全員が完璧な備えをすることは難しいと思います。しかし考えられること、自分にできることはやっておきたいものです。
「水」
なにはともあれ人間には「水」が必要です。飲み水のほかにトイレを流す水は、お風呂に汲み置きしておけば助かります。
大阪北部地震ではお風呂の汲み置き水が揺れて溢れ出て、脱衣所が水浸しになった弊害も出ましたが、無いよりはましです。
飲料水用ポリタンクに目いっぱい入れて、極限まで空気を抜いておくと、数か月は腐らず飲用に耐えてくれます。
「カセットコンロ・ボンベ」
ガスの供給停止が数日以上も続いた高槻市では、即日カセットコンロとボンベが売り切れました。どこに行っても売り切れです。
6月にお風呂を我慢するのも辛いのですが、簡単な炊事さえできないのは本当に困ります。レトルト食品を食べるには必要な装備品です。
「ラジオ」
何日、何週間も停電が続きテレビから情報を得ることができない規模の地震に見舞われる場合もあります。
乾電池などの小さな電力で情報を得ることが出来るラジオは、災害時の強い味方になります。
「懐中電灯」
地震などの災害が起きて停電すると、街には明かりがなくなります。知らない街である可能な暗さに驚きます。
だいいち物が散乱している暗い状態は危険です。安全確保のためにも懐中電灯は1人1本は最低用意しておきましょう。
「救急セット」
災害時は病院や診療所が被災者であふれ、速やかに治療を受けることが出来ない場合があります。
救急セットで応急処置ができるだけでも大きく違います。
「携帯補助バッテリー」
いまや携帯やスマホなしには生活が成り立ちにくい状態ですので、携帯用補助バッテリーを用意しておきたいです。
備えあれば憂いなし
以上に列挙したものがあれば完璧だと言うわけではありません。人によっては「あれも」「これも」と思われるでしょう。
非常時に全く困窮しない状態を目指して備えることは極めて難しいと思います。あくまで防災対策は安全に非難し、少しずつ復興活動に移行できる最低の体制を確保することでしょう。
十分に行き渡った対策ではないにせよ、救援物資が届き始めるまでの間、なるべく困りにくくなるには、どんな工夫が必要かを考えておきましょう。
瓦屋根にはブルーシートを
瓦屋根に地震の被害を受けると、ブルーシートで雨漏り養生をしなければならなくなります。
屋根やさんが用意してくれるでしょ!意気込みはあっても、大きな地震が来ると建材店やホームセンターからブルーシートが売り切れて無くなります。
被災者のためにも用意したいのですが、手に入らないのはどうしようもありません。各自あらかじめご用意いただくと速やかに処置ができます。
屋根の大きさに対応できる広さのブルーシート、それを押さえる土嚢袋、固定するためのワイヤーロープがあればなんとかなります。