長雨や台風の時に、雨漏りが始まることがあります。歩いている床が「なんで濡れているの?」と見上げれば、天井にシミができていて狼狽します。
屋根から侵入してきた雨水は、屋根材の直下にある野地板や垂木、さらにその下で構造体を構成している棟木や母屋、小屋束などに吸収されています。
その吸収許容度を超えた時に、天井の上に敷かれている断熱材や天井材の吸収許容度を超えて、室内にシミをつけ、ポタポタと滴ってくるので、「これはまずい!」と直感的に察知するので慌ててしまうのです。
どんどんどころか、瞬く間に家をダメにします。過剰に水分を吸った柱や梁は、設計当時に想定された建材や家財道具、私たちを支えてくれる力を失っていますので、強い地震の揺れを受け止めることができない事態を招く恐れがあって、みなさまが危険だからです。
私たちは衛生的な生活のために、毎日シャワーを浴び、お風呂に浸かり、わざわざ温泉旅行にも行きます。夏の暑い時期には海水浴やプールで遊びます。実は水が大好きで、水がなければ生きていくことすらできないのです。
でもその水分が多すぎる時には溺れてしまいますし、濡れっぱなしでは夏でさえ風邪をひきます。水分が多すぎると害悪になり、少なすぎると生活に支障をきたすことが解ります。
水分が少なすぎると私たちは脱水症状を起こし、頭痛や吐き気、発熱に伴う悪寒に襲われて、寝込んでしまったり、病院に搬送されることになります。
これと同じでみなさまが暮らしている家は、様々な建築資材で形作られていて、全ての建築資材も水分が存在するので、所期の性能を発揮して、安全で快適な生活空間を提供してくれているのです。
全ての物質は原子や分子のレベルで結合されています。その結合に欠かすことが出来ないのが水分です。
私たちの体もそうですし、家を形作っている全ての建築資材も、水分で結合されています。
この世から水分がなくなると、結合することができない物質はバラバラに散乱するので、家も崩壊してしまいます。
私たちの身の回りで、建物を作る時に鉄筋コンクリートのマンションやビルほど強固で頑丈な建物はないと思います。その鉄筋コンクリートの建物でも、やがては寿命を迎えます。
重機ですら解体することが困難な鉄筋コンクリートが崩壊するのでしょうか。よく鉄筋の建物は耐用年数が60年なんて聞くことがありませんか。設計士が完璧に強度計算をしても、所期の強度が60年だからそう言われるのです。
コンクリートはセメントに砂と砂利を配合して、最後に水を加えると生コンが出来上がります。ほとんどの方が見たことがあるでしょう。
セメントは水が加わることで化学反応を起こして発熱します。セメントが持っている強力な接着効果で、セメントと砂、砂利が強固に結束します。およそ数日で化学反応の結果として発せられる熱が最高度に達して骨材が緊結し、徐々にコンクリートとして強度を高めていきます。
最高の強度に達したコンクリートは、何十年と最強の建物を形作り、その姿を維持してくれるのです。しかしそのコンクリートも長い時間の中で乾燥して行きます。乾燥とは湿度を失うことです。その時間の理論値が60年だから、鉄筋コンクリートの寿命は60年というわけです。
鉄筋コンクリートの寿命は、理論値として60年であるだけで、かならず60年で崩壊するわけではありません。
設計した時点から60年で所期の強度を保っていなくなるというだけです。
60年を超えても鉄筋コンクリート造の建物は健在ですが、設計強度を失っている可能性がありますので、適切なメンテナンスが必要です。健全な建物はみなさまの安全の根拠だからです。
いままで申し上げてきた通り、私たちは常に水分と一緒に暮らしています。水分がなければどうなるのでしょうか。人間の体は90%が水分なので、まず人間は死にます。家やマンション、ビルでさえも水分がなければ存在することが出来ません。
鉄筋コンクリートのビルやマンションでさえ、コンクリートから完全に水分が抜けきってしまうと建物の強度を保つことが出来ず、やがては崩壊していきます。
水分と私たちは共存しながら暮らしていて、悪影響が出ない範囲で共存すれば、長らく共栄することが出来るのです。
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